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タイトル: 農業用トラクタ用水平方向サスペンションに関する研究
その他のタイトル: Lateral Suspension Systems for Farm Tractors
著者: 箕浦, 邦雄
発行日: 2007
出版者: 岩手大学大学院連合農学研究科
開始ページ: 1-139
抄録: 本研究は,トラクタ座席における運転者の振動暴露を減少させ, 乗り心地と運転環境を改善する目的で開発した水平方向サスペンションに関する研究である。 既往座席研究については,上下振動を減衰させることに重点がおかれ,水平方向,特に水平左右方向の振動を減衰させることについては,重要視されてこなかった。また,研究や実験時のトラクタ運転姿勢は,進行方向正面を向き,両手でハンドルを保持する姿勢でおこなわれてきた。また,これは実際の運転姿勢を反映しているとは言えず,実状に即していないことが考えられる。 本研究では,トラクタ運転者の作業時における運転姿勢の実態を知るために,各作業中の後方視回数・時間および間隔等を実測・記録した。その結果,運転者は作業中片手でハンドルを保持し,斜め右前方を向いた姿勢で運転していることが分かった。後方視は,播種,移植作業で作業時間の4~7%,防除,収穫作業では30~50%であった。また調査した11種の作業において,平均24 秒に一度後方視し,その継続時間は2秒という頻度であった。この後方視は,防除作業や作畦作業など一部を除き,ほぼすべて右側からおこなわれる。農業者は長年にわたり,右側から後方視をする姿勢を続けたことで,右側から後方視しやすい姿勢で運転し,左側から後方視することは,必要最小限である。このことから,トラクタ座席や操縦装置は,座席の中心にある回転軸を左前方に移動して,座席を右方向に回転した際に,右膝が操作装置などに接触しないようにするなど,無理なく右側から後方視が可能な機能を装備しなければならないことが分かった。 トラクタ作業時における水平方向の振動は,作業によっては上下振動より大きいにもかかわらず,懸架装置が一部に見られるのみで,未対策の分野である。特に後方視のような体幹を捻った状態で暴露する左右方向の振動は,既往研究が多くは見られず,推察の範囲を出ないが,腰椎などに障害をもたらす可能性があり,対策が必要と思われる。 本研究では,振り子型,スライドレール型,二つの水平方向サスペンションを開発・供試した。また,市販されている機械式懸架装置と空気圧式懸架装置の2 つの座席に,メーカ提供の水平懸架装置を組み込んで供試し,比較検討した。加振装置で1~6Hzまでの加振周波数と,10~30mm の加振振幅での実験により,座席懸架装置として有効性を検証した。その結果,対象にした機械式懸架装置付き座席において,6Hz加振時に,水平懸架装置を固定した場合,水平左右方向の振動加速度が,加振台に比較しおよそ15%減衰した。これは懸架装置の機構自体が,剛性不足で撓んだことによる効果である。また懸架装置を作動させた場合,加振台に対し45%減衰した。空気圧式懸架装置付き座席の場合,それぞれ67%, 77%の減衰であった。それに対し,振り子型懸架装置座席は,6Hz.加振振幅30mmの設定で,水平左右方向の振動加速度を85%減衰するなど,1~6 Hz の全ての設定において既存の懸架装置を上回る結果をしめし,懸架装置として十分有効なことが確認できた。また体感試験においても,有効性が確認できた。
URI: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/915
出現コレクション:04011学位論文(博士)

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