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タイトル: ユーラシア大陸の乳加工技術と乳製品 : 第12回 古代東アジア : 『斉民要術』 を基にした乳製品の復元
著者: 平田, 昌弘
HIRATA, Masahiro
キーワード: 乳加工体系
東アジア
斉民要術
再現
発行日: 2011
出版者: 食品資材研究会
抄録: 東アジアは,本来,乳文化圏にはない。本シリーズ第1稿目53(1)の伝統的搾乳地帯を示した図1を参照されたい(平田,2011)。日本人,朝鮮人,漢人などの一般市民は,基本的には乳製品を食してこなかった。しかし,東アジアでは,牧畜民系統の北魏(AD 386年〜AD 556年)や元(AD 1271年〜AD 1368年)に長く統治されてきた歴史があり,乳製品の利用を示す古文書が多数残されている。また,日本では,貴族階級の一部の人びとに乳製品が医薬的に利用されていたことが『本草和名』『医心方』などの古文書や木簡に示されている(廣野,1997;有賀,1998)。東アジアの古文書には,酪,乾酪,漉酪,馬酪酵,酥,生酥,熟酥,蘇,蘓,醍醐といった乳製品が登場する。これらの乳製品がいったいどのようなものであったのだろうか,その再現は太古の昔の復元というロマンに満ち,極めて興味深い。  これらの乳製品は,時代と共に生起・消滅する。つまり,参考とする古文書によって,再現対象とする乳製品の内容が異なってくる。本稿では,『斉民要術』をテキストに,東アジアにおける古代乳製品を再現した結果を紹介しよう。『斉民要術』は,北魏時代(AD 386年〜AD 556年)の末期,AD530年〜AD 550年に賈思勰によって編纂された。北魏は,牧畜民由来の鮮卑の集団が華北地方に建国した国家である。何故に『斉民要術』を取り挙げるかというと,1)編纂されたのがAD 530年〜AD 550年と極めて古いテキストであること,2)乳加工の説明が詳細に記述されていること,3)斉民要術が引用した編纂文献数が約180と,後代の古文書と比較すると極めて少ないことから,生乳から最終産物までの一連の乳製品の再現にあたっては混乱をより避けられるであろうことに主によっている。  『斉民要術』に登場する乳製品の語彙は,牛乳を原料としてつくる酪・漉酪・乾酪・酥と,ロバとウマの混合乳を原料としてつくる馬酪酵である。ロバとウマの乳は入手が困難なため馬酪酵は再現実験を諦め,酪・漉酪・乾酪・酥についてのみ再現した結果を紹介してみたい。古代の東アジアや日本の乳製品を再現し,新たなる商品化を試みられている開発者の方々の参考になれば幸いである。
URI: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3178
出現コレクション:00F01学術雑誌論文

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